日本人がビジネスで使う言葉に「インセンティブ(Incentive)」というのがあります。例えば以下の表現で使われたりしますよね。
「TOEICスコアが800以上の方に報酬を与えることで、英語を勉強するインセンティブになる。」
皆さんもなんとなくは理解していると思いますが、あまりちゃんと理解できていない方も多いと思います。最近グローバル化にともない、日本のビジネスでも日本語ではなく英語が使われたりしますよね。どれだけの人が意味を分かったうえでそれらの言葉を使っているかは不明ですが・・・
ここでは、Incentiveの意味をお伝えし、さらにアメリカの報酬トレンドについてもお伝えしたいと思います。
インセンティブ(Incentive)の意味
インセンティブ(Incentive)の意味は「動機付け」です。
Incentiveは馬を前進させるために、鼻先にぶら下げる人参のようなものなのです。
Incentiveをグーグル画像検索で調べてみると、以下のようなイメージが検索結果として表示されます。
報酬としてのインセンティブ
報酬を語る場合にincentiveという言葉を使うと、基本給以外に個人の実績に関わっている報酬分を意味します。しかし、incentiveは保証されていないので、不安定だと思われています。つまり、従業員のパフォーマンスが良くなかった場合、何のincentiveももらえない可能性があるのです。良い実績をあげれば追加報酬がもらえるという可能性が、従業員にとってより一生懸命がんばる活力となる、というのがincentiveを与える理由です。
アメリカの従業員は、年度の始めに、ビジネス上の目標を達成すればどれだけのincentiveを手に入れられるかを知らされます。これが、目標に対して頑張るための具体的な動機付けとなります。
インセンティブ(Incentive)を使った例文
インセンティブ(Incentive)を使った例文をいくつか記載しておきます。
We are adopting a new incentive system designed to motivate the sales staff.
営業スタッフのやる気を起こさせるため、当社は新しいインセンティブのシステムを導入しています。
The rising cost of electricity provides a strong incentive to conserve energy.
電気代が上がることは、エネルギーを節約する強いインセンティブにつながります。
The company is offering a special low price as an added incentive for new customers.
その会社では新規顧客へのインセンティブとして、特別な低価格を提供しています。
アメリカのインセンティブ事情
アメリカでは、報酬総額のより大きな割合をincentiveに配分することがトレンドになっています。報酬はパフォーマンスにさらに直接結び付き、従業員がどれだけのincentive報酬をもらうかを決めるため、目標と業績評価の制度が使われます。
この傾向は日本の企業にも見受けられ、個人のパフォーマンスがより強調されています。しかし、日本の会社は報酬とパフォーマンスを結びつける実験段階であるのに対し、アメリカの場合はすでにかなり前から使われていた方法を、より一歩深く推し進めているという状況です。
さいごに
インセンティブについてはご理解頂けましたでしょうか?
日本企業の多くは年功序列で給料が上がっていき、あまり個人の成果に対するインセンティブがないのが現状ですね。このままだと優秀な社員がその会社を離れてしまう可能性があるので、インセンティブ設計は日本企業の課題(Challenge)だと思います。
ちなみに問題・課題はアメリカビジネスではProblemとは言わずChallengeとポジティブな表現をします。詳しくは以下の記事を覗いてみてください。
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